2012年7月28日土曜日

七つの所感

24日の朝刊に、政府の事故調査・検証委員会による東京電力電福島第1原発の事後調査の最終報告書が掲載されていました。
東京電力、国会、民間とあわせて4つの調査が行われたことになります。
今回の最終報告の内容や4つの調査との違いなど、詳しい記載がありました。詳細は皆さん紙面でご覧になったと思います。
そのなかで畑村委員長の7つの所感が印象深いものでした。
ちょっと長いですがご紹介します。

・あり得ることは起こる。あり得ないと思うことも起こる。
発生確立の低いものや知見として確立していないものは考えなくてよい、対応しなくてもよいと考えることは誤りである。 


・見たくないものは見えない。見たいものが見える。
組織・社会・時代の影響によって自分の見方が偏っていることを常に自覚し、必ず見落としがあると意識していなければならない。

・可能な限りの想定と十分な準備をする。
予期せぬ事態への準備が十分なら今回のような大事故には至らなかった可能性がある。思い付きもしない事態も起こり得るとの発想の下で整えることが必要である。

・形を作っただけでは機能しない。仕組みは作れるが目的は共有されない。
事業者、規制関係機関、自治体の各構成員が、社会から何を委託され、自分の働きが全体にどう影響を与えるかを常に考える状態を作らねばならない。

・全ては変わるのであり、変化に柔軟に対応する。
全ての事柄が変化すると考え、外部の声に謙虚に耳を傾け、適切な対応を続ける以外にない。

・危険の存在を認め、危険に正対して議論できる文化を作る。
危険を危険として認め、正対して議論できる文化を作らねば安全というベールに覆われた大きな危険を放置することになる。

・自分の目で見て自分の頭で考え、判断・行動することが重要であることを認識し、そのような能力を涵養することが重要である。
想定外の事故・災害に対処するには、自ら考えて事態に臨む姿勢と柔軟かつ能動的な思考が必要である。

市政に関わるものにとって大切な提言だと思いました。
私は介護にも関わっていますが、同じように大切な提言だと思いました。身の引き締まる思いです。

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